鉄橋の架け替え

大阪市内と阪神間を結ぶ国道のひとつに国道43号線があります。

その淀川を越える新伝法大橋を通っていると、川の上流側彼方に新たな橋梁工事が見えています。

阪神なんば線の淀川橋梁の下手に、鉄橋でよく見られる巨大な鉄骨のトラス構造物が、コンクリートの土台の間にそれこそ橋渡しするように乗せられていくのが今は見られます。

阪神本線とくらべなんとなく新しいイメージの阪神なんば線ですが、もともとは阪神電鉄西大阪線として開業した1924年に作られた淀川橋梁を今まで使ってるんです(鹿島建設株式会社HPより)

なんと100年以上!

そしてその新たな橋梁工事とは2018年から始まった

「阪神なんば線淀川橋梁改築事業」

です。

先ほどの写真の奥側に、電車が走っている現行の淀川橋梁が見えますが、現在の橋梁はなんと水面から下端まで4mしかなく、大雨の際は橋梁が水に浸かってしまいます。

また、高潮で最も高くなると見込まれる水位の高さより線路面が低いために、台風などで淀川の水位があがり堤防の高さを超えそうな時は、堤防に設置された防潮鉄扉(水防鉄扉)を閉めて、なんば線を運休させる措置が現在はとられています。

現在の伝法側の防潮鉄扉

此花区伝法から伝法大橋を渡りながら工事現場を見てゆきます。

河川敷の区間は、コンクリートの土台に既にトラス構造物が乗せられて、完成後の橋の雰囲気が垣間見られます。

川の中央部は、まだコンクリートの土台しかありませんが、現在の橋梁より高さが3m上がるとされており、写真からもその高低差がわかります。

西淀川区福町側から見た橋梁工事現場

次の写真で、右奥に伝法側のトラス構造物の最先端が遠望され、両方から繋がるのにまだまだ間がある事がわかります。

新たな橋梁で、高潮時の運休を防ぎまた土台を減らし強靭にすることで大雨時の流れてきたものと橋梁とのトラブルを減らすことにつながるとされています。

橋梁前後の伝法駅、福駅移転を含めた全ての工事完了は2032年とされており、これら工事風景はまだまだ続きます。

阪神なんば線の車窓から