からだをひねること

 交通事故でケガを負われた方の治療にも携わっています。

 事故でのケガの方には、事故に遭われた時の状況を必ずお尋ねしています。

 いろいろな交通事故がありますが、右左折や車線変更に伴うものなど「左右の確認が不充分なことに起因する事故」の割合がとても多いなと感じます。

 首を捻って自動車のサイドミラーを見るだけでなく、必要に応じからだを捻って左右の斜め後ろまで自分の目で見なさいとは運転免許の教習でもよく言われた記憶があります。

 このからだを捻って左右の斜め後ろまで見る動作、以前は自分は無造作にできていた覚えがありますが、なんだか最近は「わざわざ捻って見てます感」をとても感じるようになってきました。

からだかたくなってきたのでしょうか。

 日頃から左右の確認を碌々していないのは論外でしょうが、自分の感じからすると「ちゃんとからだを捻って後ろまで見れてるつもりだったのが、加齢と共に次第にからだが硬くなってきてて、知らず知らずのうちに充分見れなくなってしまってた」ために確認不充分で事故につながるケース、結構あるかも。

ということで、左右にからだをひねる動作につながる背骨まわりの筋肉「脊柱起立筋」の、ストレッチ方法の一つをお教えします。床でいわゆる「体育坐り」ができるひとならできます。

右にひねる場合です。(図1)

床に脚を伸ばして座ったとこから

①ひねる方の右膝を曲げて立膝をして、伸ばしている左脚の上に交差させる。

②上半身を右にひねってゆく

③上半身が右の真横を向くに伴って、右手はからだの真後ろの床につけて上半身を支える。伸ばした左腕は右の太ももに横から押しつけることで、上半身を右にひねる手助けになる。

④最終的に上半身は右真横に向けるつもり、また顔は右からできるだけ真後ろを向くつもりで、首筋から上半身をひねる。

3秒間でこの姿勢を作り7秒間背中の筋肉をひねる意識をしつつ姿勢をキープすることで1セットです。

ポイントは(上から見たイメージの図2)

※上から見て、立てた脚の膝頭と伸ばしている脚のつま先と頭が同じライン上にあるよう意識する(=しっかり膝を立てる意識が大事)

※立ててる脚の太ももを横から押さえている方の腕は内側にひねりつつ(これは回内すると言います)行うと、その腕の側の肩甲骨まわりのストレッチ効果が出ます。(図で左腕の白矢印の方向)

※7秒のキープ中は息を止めないようにしてくださいね。「はぁ〜」と息を吐きながらもしくは「い〜ち、に〜、さ〜ん、しー…」と声を出して数えてもいいでしょう。

左右交互に合計10セット(=左右各5セットずつ)おこなうといいでしょう。

(注意)元々腰や背中の痛みのある方は医師に確認をしてから行う方が望ましいです。元々の痛みが強くなるようなら中止して下さいね。またこのストレッチをおこなって新たに腰や背中の痛みが出るなら無理になさらないで、。

さて自分もやらねばね。