梅雨の季節となりました。この時期の雨にぬれた木々の緑は、これはこれで春の新緑と違った趣があるように感じます。皆さんいかがお過ごしでしょうか?
毎年5月下旬から6月はじめ頃の、むしむしとし始めるこの時期に、足首や膝といった主に脚の関節が急に赤く腫れて痛くなったとおっしゃって、来られる方が時折おられます。
関節が腫れて痛くなる原因はさまざまですが、特にこの時期に起こる特有の原因として「偽痛風」と呼ばれる状態があります。
似たような病名で「痛風」がありますが、これは生活習慣病の一種で、血液中の尿酸という成分が高くなりすぎて、血液中に留まれずに、関節の中にこの尿酸が主成分の「尿酸ナトリウム結晶」という余分なかたまりができて、この余分なものができてしまうために、炎症を来たし関節の腫れ痛みが生じる病気です。
偽痛風は、これと違い「ピロリン酸カルシウム結晶」が関節内にできて炎症を来たし痛くなる病気です。血液中の尿酸が高くなって「痛風」が起こるような、なにか特定の原因はこの「偽痛風」には認められませんが、脱水状態が関与しているのか?という論文発表を見たことがあります。
私の経験では真夏よりも、この暑くなりかけの、この時期の方がよりこの「偽痛風」発作が起こる方を診ることが多いように感じます。真夏だと、どなたも意識して水分摂取に努めますが、この暑くなりかけの時期だと人によっては、以外にのどの渇いた感が少なくて、実際にはカラダの表面から水分が結構蒸発をしていて体内の水分が不足してても、それに見合った充分な水分の摂取を怠ってしまい。脱水気味になるため偽痛風がおこりやすくなるのではないかなと類推するところです。
水分不足でいいことは一つもありません。皆さん水分摂取はくれぐれも意識的にお願いしますね。
あとウイルス感染予防のマスク着用が息苦しく感じる時期でもあります。でももう一息です。感染予防の基本の、うがい・手洗い・マスク着用の励行を今一度よろしくお願いいたします。