①持ち手と脇はさみパッドの位置が肝心
みなさん、ドラマやコントでケガ人役の方が松葉杖をついてるのはこんなイメージかと思います。
松葉杖を使う上で、最も大事なのは松葉杖の上の端にあるパッドの位置です。
一般にこの写真の人みたいに、端のパッドにもたれかかるように脇の下を乗せて松葉杖を使うと思っておられる方がとても多いようです。
しかし、②で触れますがこのパッドの部分が、杖を操作する上で支点となる大事なところなのですが、そのパッドにもたれかかってしまうと杖が自由に迅速に操作するのが難しくなってしまいます。また脇の下には神経や血管が通っており、パッドに脇の下をもたれかかると腕のしびれや麻痺の原因となってしまいます。
このパッド部分は、「脇から握りこぶし一個分下の位置で、腕(上腕部)といわゆるわき腹(側胸部)で挟んで、松葉杖操作上の支点となる」のが正しい使い方です。
このパッドの位置を決めてから、杖全体のサイズ(長さ)や持ち手の位置を調整します。
脇から握りこぶし一個分下の位置でパッドをはさんだ状態で、立っている足のつま先から前方15cm外側15cmくらいの位置に杖の先がつくくらいなのが至適な杖の長さとされています。(15cmっていちいち測るんかい!ってとこですが、手をパーにおや指の股もいっぱいに広げて、成人女性だと中指とおや指の、成人男性だと人差し指とおや指のそれぞれ指先同士の間隔がめやすになりますよ。)
そしてパッドをはさんだままで、肘が軽く曲がった状態で握れる位置に持ち手があるのが適切な持ち手の位置とされています。
杖全体の長さや持ち手の位置は調整できますので、渡された松葉杖が合わない場合には遠慮なくその場で調整を頼んでみて下さい。
②脇はさみパッドを支点に持ち手で杖の操作をする
①で少し触れたように、わき腹と腕ではさんだパッドを支点に持ち手で進みたい方向に杖を向け、杖の先を突いて進んでいきます。